Case Study
防犯・防災面の改善をテーマにリニューアル、スラックスメインの新制服【株式会社京急イーエックスイン様】
株式会社京急イーエックスイン様
京急イーエックスイン様は、2007年の事業開始から現在まで15館のホテル事業を展開されています。当初は、出張ビジネス需要が中心でしたが、近年はインバウンドやアッパービジネス、女性グループやシニア世代の国内レジャー需要など、利用目的の多様化のなかで、お客様の求める宿泊の付加価値を追求されています。
このように変化する環境の中、従業員の制服においても新しい価値やスタイルを取り入れようとリニューアルをされました。実際に制服のリニューアルをどのように進めていったかなど、本社管理部の坪井様、白川様にお話を伺いました。
以前から感じていた防犯面、防災面での課題
制服をリニューアルした経緯をお聞かせください
坪井様 :
リニューアルすることになった理由は大きく2つあります。以前の制服は発注してから納品まで時間がかかっていたことと、長い間制服のデザインを変えていなかったことです。
リニューアルの際には、女性従業員のスカートスタイルを変えたほうがいいという思いもありました。従業員は、お客様がいらっしゃるところで脚立に上って電球を変えるなどの作業もあり、防犯面で課題がありました。防災面でも、緊急時は階段を駆け上がったりすることも想定されるので、スカートよりもパンツのほうが安全です。実際に事故があったわけではありませんが、現場の従業員からもパンツスタイルのほうが良いという意見が出ていました。
私も白川も現在は私服ですが、以前は制服を着用していたので、問題点は日常的に感じていました。
今回のリニューアルは人事担当が中心となって進められたそうですね。
坪井様 :
私たちは管理部の人事担当で労務関係の業務を担っています。制服については新入社員用の発注業務には携わっていましたが、まさか制服リニューアルの担当になるとは思っていませんでした。
人事には4名在籍していますが、過去に制服リニューアルを経験した者はおらず、何から手を付けていいか分からない状況でした。ダイイチ様とは元々防災関係の展示会でお会いしたのがきっかけで、その時の担当者が人事に異動になり、縁がつながりました。
ダイイチ担当 :
弊社も当初は防災担当が対応しており、制服リニューアルのご相談を受け私が担当させていただくことになりました。
スカーフ無しでも華やかな衿元デザイン
スラックス以外でこだわった点はありましたか?
白川様 :
新しい夏制服は衿元がリボン風のデザインになっており、スカーフ無しでも華やかに見え従業員からも好評です。
アンケートで従業員の要望を具体化
どのような方法で検討されましたか?
白川様 :
最初、従業員へのアンケート調査からスタートしてみました。出てきた要望をダイイチさんと共有し、サンプルを取り寄せ検討することにしました。選んだ商品サンプルを従業員に見せ意見をもらうという流れを何度か繰り返し、従業員の要望を具体的に確認していきました。
坪井様 :
管理側ですべて決めるのではなく、色や素材など制服に対する要望聞き、従業員の意見を取り入れたいという理由でアンケートという手法にしました。
アンケート調査の結果はいかがでしたか?
坪井様 :
アンケートを実施してみると、意外にスカート派が多かったです。スカートの方が体型をカバーできるからかなと。しかし今回はパンツスタイルを取り入れることが主題だったので、その目的を説明し、まずスラックスに変えてみようということで進めることにしました。
白川様 :
スラックスとスカート両方採用したらどうかという意見もありました。そうすることで皆の希望が叶うように思われましたが、どちらか片方ばかりを着用して、もう一方が新品のまま着用されないケースや発注する際の手間など色々な問題の発生が想定されました。
従業員の方々の意見はどのように反映しましたか?
坪井様 :
案をある程度絞った段階であらためてサンプルをいくつかの館(拠点)へ送り、従業員に見てもらうことにしました。
当ホテルは23時間勤務なのですが、これはお客様をチェックインからチェックアウトまでおもてなしするという方針によるものです。勤務明けにサンプルを見に行ってくれた従業員もおり、大変だったと思います。協力してもらいとても感謝しています。
制服担当としての責任感で最終決定を
最終的にはどのように決定されましたか?
白川様 :
館(拠点)ごとに投票した結果、票が割れてしまい決定には至らず、票数が多い案に絞り、決選投票を行い決定しました。
一方で、女性従業員の制服をスラックスにすることは、一部には抵抗感があるようでしたが、スカートからパンツスタイルへの変更は今回のリニューアルの目的でしたので、従業員へ説明し、理解いただきました。大々的なテーマにはしていませんでしたが、パンツスタイルにすることはジェンダー平等の観点からも進歩であると感じています。
ベストスタイルを取り入れたメリット
新制服になって良かった点はどこでしょうか?
坪井様 :
以前の冬制服はジャケットを着用するスタイルで、衣替え前後の暑い時期でも上着を脱げないのが難点でした。新制服はベストも採用しましたので、気温に応じて使い分けることができます。
白川様 :
新しい制服は色も気に入っています。ブルーグレーというおしゃれな色味で、今までにはない新鮮な雰囲気になったと思います。
提案力と管理面の改善が決め手
ダイイチの担当者の印象はいかがですか?
白川様 :
サンプルを見て、思いついた意見やはっきりとしていない希望を伝えた場合にも意向を汲み取ってくださり、すぐに対応していただきました。いつも寄り添っていただけている安心感がありました。
坪井様 :
現在産休中の担当者から、これまで課題となっていた管理面が改善できるということでダイイチさんを紹介してもらいました。追加注文が煩雑でしたが、WEB発注で効率化できました。
発注をメールのやり取りで行っていた時は発注から納品まで1~2ヵ月かかっていましたが、WEB発注に変わり、裾上げ加工を入れても1週間から10日くらいで納品していただけます。注文内容の確認もWEB上ででき、安心感もあります。
制服のリニューアルは貴重な体験
今後制服のリニューアルを考えていらっしゃる方にアドバイスをお願いします。
白川様 :
大変なことは多いですし、思い通りにいかないこともあります。それでも制服のリニューアルは中々経験のできないことなので、楽しんで取り組むことをおすすめします。実際、色々なサンプルを見せていただき、あれこれ選ぶ作業はとても新鮮で楽しい時間でした。
担当者様の強い思いが形に
今回のリニューアルを振り返って
ダイイチ担当者 :
当社の防災担当から引き継いだお客様。オフィスが近かったこともあり、頻繁に打ち合わせをさせていただき、サンプル検討や採寸も当社のショップや会議室をご利用いただきました。
また、ホテルならではの勤務体系に合わせての対応は私にとっても初めての経験で、従業員の皆様には長時間勤務後のお疲れのところ、お越しいただきありがたかったです。
ご担当の坪井様、白川様の新しい制服に対する強い思いを形にするお手伝いができたこと、大変光栄に感じております。
株式会社 京急イーエックスイン様 公式サイト