コラム

ユニフォームリニューアル完全ガイド|豊富な事例(写真付き)で解説

企業の顔であり、働く人の安全と生産性を左右する「ユニフォーム」。ブランド刷新、人材採用の強化、法令対応、環境配慮など、さまざまな理由でユニフォームをリニューアルしたいというニーズが高まっています。

本記事では、ユニフォームのリニューアルに関する「メリット/デメリット」「失敗しないために気を付けるべきこと」「業種別の写真付き事例」「実施フロー」などを、リニューアルが初めての担当者の方でも分かるように丁寧に解説していきます。

1|ユニフォームリニューアルのメリット/デメリット

まずは、ユニフォームをリニューアルすることのメリットとデメリットを確認しておきましょう。何のために変えるのかを明確にし、どのような効果を狙うのか、きちんと把握しておくことが大切です。

メリットについて(期待できる効果)

①採用強化や社内満足度の向上



ユニフォームを刷新することで、会社のイメージが良くなり採用強化に繋がったり、従業員の満足度が高まり離職抑制にもつながります。ダイイチの事例では、制服を変えただけで「おじさんが格好よく見える」とイメージ・評判が上がった事例があります。

→参考:運送会社のユニフォーム【中央運輸株式会社様】身だしなみ改善を目的にモデルチェンジ、皆を格好よく変えた新ユニフォーム


②ブランドの統一



来客の多い業種では、配色やシルエットを統一し、ブランドイメージに合ったユニフォームに変えることで、顧客イメージやサービス品質の底上げに繋がります。清掃会社様の事例では、機能面の要望も考慮しつつ、デザインについて打ち合わせを重ねる事で、清掃先であるクライアントのホテル様から「雰囲気が明るくなった」「爽やかになった」と好イメージの評価をいただいたとご満足いただいております。

→参考:ホテル清掃のユニフォーム【スターツクリーンパートナーズ株式会社様】モチベーションアップが目的、役割・ポジション別にシャツの色を定めた新ユニフォーム


③安全・法令対応



高視認性・帯電防止・耐薬品などJISや業界規格への適合は、事故防止とリスク低減に直結します。例えば、屋外作業や夜間業務において視覚的に認知度を高める「高視認性安全服(JIS T8127)」は事故リスクの防止に有効です。

→参考:反射材付きのユニフォームの導入で安全性・視認性が向上【浜一運送株式会社様】


④生産性向上



ストレッチや吸汗速乾、耐久性、生地の軽量化は作業効率に直結します。また、Web発注・在庫管理の仕組み化を活用すれば、管理工数も削減できます。例えば、ファンケル様の事例では、研究所のユニフォームということで機能性をしっかり担保しながら、デザイン面に凝ったり、発注をウェブ管理にすることで効率化にも繋がっています。

→参考:化粧品・健康食品 研究所員のユニフォーム【株式会社ファンケル様】着用する皆の満足を第一に考えリニューアルした新ユニフォーム


⑤環境配慮・資源循環



BRING UNIFORM™連携や当社のRecycling HERO Projectで回収・再資源化まで実現できます。ESG/SDGsへ対応し、広報にも活用できます。

→参考:ダイイチの使用済みユニフォームの回収と再資源化

デメリットについて(想定リスク)

一方で、デメリットとしては、コストがかかることと、リニューアルの失敗です。せっかくリニューアルするからこそ、自社の予算や要望をしっかりヒアリングして親身に相談にのってくれるユニフォーム会社を選ぶと良いでしょう。

①コスト増



従業員数が多ければ、それなりの費用になることも想定されます。そのため、前項でも記述しましたが、リニューアルの目的を明確にすることが大切です。ブランドイメージが向上し、採用コストが下がったり、満足度が上がり離職率が低下すれば、リニューアルにかかるコストをしっかり回収できます。

②リニューアルの失敗



「なんとなく」でやってしまうと、想定と違っていたとリニューアル後に後悔してしまうケースがあります(実際に多いです)。

  • きちんと経営層〜従業員の意見まで幅広く汲み取ること

  • サンプルなどで、チェックをしっかりすること

  • 専門家意見を取り入れること


生地の機能性の違いなど、思っている以上に種類が細かく、素人であると迷ってしまうので、最適なものが何か相談することも大切です。

2|ユニフォームのリニューアルで気をつけたいこと(チェックリスト)

ユニフォームのリニューアルに際して、気を付けるべき点をまとめました。ぜひ、確認してみて下さい。そして、チェックしていく上で、悩んだら相談することが大切です。相談はどこの会社も大抵無料でできます。ダイイチでは、多様な業種のお客様から、日々リニューアルに関するご相談にのっております。

①目的明確化


採用強化/安全性/ブランディング/運用効率/環境対応…何を「最優先KPI」にするか、目的を明確にします。


②安全・法令/JIS規格


例えば、夜間・路上作業=高視認性(JIS T8127)、耐熱、帯電防止 など、基準を満たしているか確認します。


③熱中症対策・防寒対策


熱中症対策、防寒対策が必要か確認します。

参考:ダイイチの最新対策資料DLあり
資料:【最新】熱中症対策ウェア2025 暑い夏をアクティブに!
資料:2025年最新版|暖かい空気を逃さない防寒ウェア


④サイズ・多様性/ユニバーサルデザイン


ジェンダー、年齢、体型、宗教・社内文化の配慮など自社の必要性を確認します。


⑤サンプル試着&トライアル


サンプルの制作・試着等は、どの程度まで柔軟に対応できるか確認します。


⑥在庫管理・補充・Web発注


アフターケアの確認は必須です。在庫管理や補充などは、総務などの担当者にとって非常に手間になる場合があります。ダイイチでは、オンラインでの在庫管理や発注が可能です。


⑦広報・採用連動


周年記念、ブランドリニューアルとセットでPR効果を最大化できないか確認します。
例えば、100周年でリニューアルされた金融機関の千葉信用金庫様の事例があります。

→参考:全職員の要望から生まれた、金融機関らしさと着心地の良さを合わせた新ユニフォーム【千葉信用金庫様】


⑧回収・再資源化


近年、SDGsなど環境/資源保護に対応していくことが特に望まれています。こうした活動は、広報活動にもなります。

3|【業種別】ユニフォーム リニューアル最新事例

運輸(物流・ドライバー)

中央運輸株式会社 様



創立65年を迎えた中央運輸株式会社が、20年以上着用してきたユニフォームを一新。清潔感とスタイリッシュさを両立し、社員一人ひとりが「会社の顔」として誇りを持てるデザインへリニューアルしました。身だしなみ改革が企業イメージ向上につながりました。


  • 背景:旧制服は20年以上継続、価格改定や供給不安、デザインの陳腐化が課題。新社長の就任を機に「身だしなみの改善」を掲げ、社員の意見を取り入れながら、清潔感・安全性・格好よさを兼ね備えた新ユニフォームを検討しました。

  • 効果:帯電防止(JIS T8118)や反射材、ロゴデザインの最適化で、安全性と格好よさを両立。社内アンケート120名で合意形成。社員から「格好よくなった」「そのまま外出できる」と好評で、モチベーションや企業イメージも向上。取引先からも好印象を得て、業界内で話題となるリニューアルとなりました。



→ 導入事例(物流・運送会社のユニフォームを刷新)

清掃(ビルメンテナンス)

スターツクリーンパートナーズ 様



ホテル清掃スタッフのためのユニフォームを、単なる作業着から「誇りを持って着られる一着」へ刷新。役割・ポジションに応じてシャツの色を変え、動きやすさ・見た目・現場判断のしやすさを追求しました。毎日身に着ける服だからこそ、スタッフのモチベーションを上げ、企業としての統一感も高めることに成功しました。


  • 背景:旧ユニフォームは伸縮性がなく汗じみが目立ち、動きづらさが課題でした。また施設ごとに別々のデザインだったため統一感と現場の連携に支障が出ていました。

  • 効果:新しいシャツは伸縮性・通気性が向上し「着て気分が上がる」と好評。色分けによってスタッフの役割が一目で分かり、指示や連携がスムーズになりました。



→ 導入事例(ホテル清掃のユニフォームを刷新)

エネルギー・インフラ

株式会社 古川 様



創業110年を超える株式会社古川が、リブランディングの一環としてユニフォームを刷新。役割別スタイルと企業カラーを融合し、“新しいFURUKAWA”を表現しました。


  • 背景:創業110周年を機に理念を再定義し、「わが街のパワーに」という新スローガンを策定。外観面からも刷新を図るためユニフォームを見直しました。

  • 効果:ブルーとネイビーを組み合わせたデザインが社内外で好評。統一感とブランド力が高まり、社員の誇りと一体感が向上しました。



→ 導入事例(総合エネルギー会社のユニフォームを刷新)

介護施設

社会福祉法人 誠幸会 様



地域で高齢者・障がい者・子育て支援を行う 社会福祉法人 誠幸会様。通気性・耐久性・清潔感を兼ね備えた新ユニフォームで、働く環境を向上させながら「選ばれる施設」「働きたい職場」のブランド力を高め、社員全員がユニフォームのリニューアルを楽しんでくれました。


  • 背景:従来のユニフォームは暑熱対策、生地の耐久・洗濯性、汚れ対応など現場の課題が多く、職員の動きやすさや清潔感が十分に確保されていませんでした。機能性の高い製品紹介を機に、リニューアルに着手しました。

  • 効果:新ユニフォームにより「汚れにくさ」「動きやすさ」「見た目の良さ」が向上。職員の満足度が上がり、施設のイメージアップや職員採用の向上にもつながっています。



→ 導入事例(介護施設のユニフォームを刷新)

金融

千葉信用金庫 様(創立100周年の節目に刷新)



創立100周年を機に、全職員の意見を取り入れ「金融機関らしさ」と「着心地の良さ」を両立したユニフォームを導入。落ち着いた濃紺を基調に、ブラウス・ボトムスの自由な選択制を設けることで“働くほどに心地よい”スタイルへと刷新しました。職員がそれぞれに似合う一着を着られることで、企業としての統一感も高まりました。


  • 背景:長年使用してきた制服が経年劣化しており、創立100周年の節目としてリニューアルを決定。動きにくさや素材の硬さ等、職員の不満もあったことから、全職員アンケートを実施して要望を集めました。

  • 効果:全職員アンケート→着心地・手入れ性重視の素材選定。選択制(ボトムス4種類、ブラウス8種類の選択制)で満足度を高め、“金融らしさ”×動きやすさを両立しました。



→ 導入事例(金融機関のユニフォームを刷新)

小売・スーパー

株式会社京急ストア 様



スーパーマーケットチェーンを展開する株式会社京急ストア様が、創立85周年を機に店舗制服を3,000名のスタッフ規模で一新しました。現場スタッフの声を反映し、動きやすさ・清潔感・若々しさを追求したデザインを導入しました。裾調整機能や落下防止インナーなど機能面も強化し、着る人にとって“働きたくなる制服”として生まれ変わりました。


  • 背景:旧制服は2004年から着用でデザイン・機能とも時代遅れに。85周年という節目に、社員の意見を基に「働く人が着たくなる制服にしたい」という想いで刷新を決断しました。

  • 効果:股下調節機能付きスラックスなどにより体形差対応が可能となり、スタッフから「若く見える」「きちんと着るようになった」との声を多数いただいております。また、統一感と社員の意識が向上しました。



→ 導入事例(スーパーマーケットのユニフォームを刷新)

飲食・外食

独楽寿司 様



ポロシャツ+バンダナという旧制服から、「私服よりも輝く制服」をコンセプトに大胆にリニューアル。幅広い年代のスタッフが洗練されたブラウススタイルで“働く姿がかっこよく見える”デザインに刷新し、店舗全体の印象が明るく、統一感のあるものへと進化しました。


  • 背景:旧制服では「私服の方が輝いて見える」という副社長の率直な気付きが出発点。年代・体型の異なるスタッフ全員が輝けるデザインを模索し、和風にこだわらずブラウスベースで検討を進めました。

  • 効果:導入後、年配スタッフも「若々しく見える」「お店全体が明るくなった」と好評。採用面でも制服を理由に応募される若手が増えたと語られています。



→ 導入事例(飲食店のユニフォームを刷新)

作業着のリニューアル特集

ダイイチでは、運送業や建設業、ビルメンテナンスなどの現場で働く方の「作業着」にも力を入れております。動きやすさ、耐久性、耐熱、防火、防水、制電機能、防汚機能、速乾性、抗菌消臭、通気性など各種対応し、デザイン性×機能性を揃えた品質の良いオリジナル作業着をお客様のご要望・予算に合わせてお届けできるので、リニューアルにも最適です。

→【法人様向け】ダイイチのオリジナル作業着

4|リニューアルの流れ

ダイイチの場合を例に、リニューアルにおける具体的なフローを説明します。



①現状把握・要件定義


 課題・目的・KPI・現場の作業実態などを整理します。


②企画・デザイン(見える化)


 デザインや機能について具体的に詰めていきます。既製品×配色/セミオーダー/フルオーダーなど、どのパターンにするかも予算や納期から決めます。
 → ユニフォームのコーディネート提案


③サンプル・試着会


 サイズ・動作検証・写真映え・洗濯耐久・ポケット配置などを確認します。


④最終設計・製造




⑤納品・導入




⑥アフターフォロー:運用(補充・交換・修理)


 Web発注・在庫管理をシステム化して簡単にします。


⑦循環(回収→再資源化→可視化)


 ダイイチでは、使用済みユニフォームの回収と再資源化に取り組んでいます。
(株)JEPLANが運営する「BRING UNIFORM™」との協業や、Recycling HERO Projectを通して、持続可能な循環型社会の実現を目指しています。こうした取り組みは、社内外の信頼構築にもなります。

5|リニューアルで良くある質問

Q1. どのくらい費用がかかるの?

A. 人数や求める機能性、また、既製品/セミオーダー/フルオーダーなどによっても予算は変わってきます。まずは、ユニフォーム会社に相談してみることがオススメです。

Q2. 熱中症対策の法改正で、何をすれば良い?

A. 熱中症の重篤化を防止するため、労働安全衛生規則が改正され、報告体制・手順書・周知が義務化されました。厚生労働省(各労働局)の周知ページを確認しておきましょう。
→職場における熱中症対策の強化について(令和7年6月1日施行)

参考:熱中症対策ウェア特集(資料DL)

Q3. 高視認性(JIS T8127)って何?

A. 昼夜・明暗条件で着用者を視認しやすくするための安全性の規格です。蛍光生地・反射材などの要求事項が定められています。夜間作業・車両が出入りする場所などで事故リスク低減に有効です。

Q4. 旧ユニフォームはゴミにするしかない?

A. いいえ。回収→再資源化の仕組みを使えば、ゴミにならずに生まれ変わります。
 →株式会社 協栄様の事例
 →株式会社 ファム様の事例

Q5. どんな効果があるの?

A. 採用強化、社内満足度の向上、ブランドイメージUP、安全性向上、機能性向上、生産性向上/法令遵守/環境配慮・資源保護など様々なプラス効果が期待できます。リニューアルする目的を明確にしましょう。

6|ユニフォームで悩んだらプロに相談しよう

ユニフォームは、企業の「顔」です。

近年、ブランドイメージを変えたいというお問い合わせが非常に増えております。ユニフォームを変えるだけで、採用率が向上したり、離職率が低下したりと、その効果は想像以上に大きいものです。

ブランドイメージを意識してデザインする場合、コーポレートカラー、サービスの価格帯、ターゲット客層、店舗/現場の光環境(屋内外・昼夜・照度)を踏まえ、色・素材・シルエットなどを決めていきますが、こうした知見は、プロだからこそ分かる部分が多いです。

特に、ダイイチは創業70年以上、1万社以上とお付き合いしていく中で、ダイイチだからこそのご提案できる知見がたくさんあります。お客様と常に寄り添い、現場のヒアリングや、迅速で丁寧なご提案を心がけております。

もし、ユニフォームのリニューアルで悩んだらお気軽にご相談いただけましたら幸いです。