コラム

作業着の選定方法 用途に合わせる

はじめに

用途に合わせた作業着を選定するには、作業内容や環境に合わせて選定する必要があります。

選定過程で「何から決めていけば良いのか?」「どんなアイテムがあるのか?」などの質問を多くいただきます。

まずは、重視すべき要件(耐久性、快適性、安全性など)を確認し、素材やデザイン、縫製方法などに着目することが重要です。

さらに、季節や作業環境に応じて快適に過ごせるように、夏用と冬用の使い分け、ポケットの有無や形状などの収納力も考慮する必要があります。

アイテム別の着用シーンを理解し、多角的な観点から自社の要件を満たすよう検討すると良いでしょう。

そこで今回は、作業着のアイテム別の特徴について具体的な例を交えてご紹介します。

作業着のアイテムの種類

作業着のアイテムには、ブルゾン・ポロシャツ・パンツ・防寒着・インナーなどがあります。

 

・ブルゾン:作業現場向けに設計されており、耐久性、防汚力、安全性が高くなっています。携帯品を収納するのに便利な収納ポケットの形や数は製品により異なります。

・ポロシャツ:多くの作業現場で使われ、豊富な色展開やデザインがあります。素材の種類も多く、業種や作業内容に応じてさまざまなタイプが選べます。

・パンツ:スラックスやカーゴパンツなどが主流です。タックの有無やシルエットの違いにも商品毎に特徴があります。ストレッチ性が最も求められるアイテムの1つです。

・防寒着:寒い季節や環境で作業する際に快適な暖かさをキープするための作業着です。防水性や耐水性に優れた高機能素材、裏側にアルミのコーティングされた商品もあります。

・インナー:作業着の下に着用するもの。春夏用の身体の汗や湿気を吸収する速乾性の良いインナー、秋冬用の保温性を高めるインナーなど、季節や環境により選択する商品が異なります。

 

他にも作業現場によっては半袖の着用が不可で、長袖を着用する義務があるなど、必要なアイテムは業種や作業内容によって異なります。

適切な作業着を選ぶことで、作業時の身体的なストレスや危険性を最小限に抑え、快適な作業環境を構築できます。

夏用と冬用の作業着の特徴を知る

作業着は季節に合わせた適切なものを選ぶことが重要です。

夏には通気性や速乾性の良い薄手の素材の夏用作業着が最適です。

これにより、作業中の不快感を最小限に抑えられます。

近年では、冷却ベストやファン付きウエアなども人気があり、熱中症対策として積極的に採用されています。

冬には防寒性と保温性が高い冬用作業着が必要とされています。

特に防寒着は、厚い生地や多くの中綿を使用することで防寒性能が向上し、防風効果も期待できます。

ポロシャツの素材とデザイン

ポロシャツは、建設現場やビルメンテナンス、飲食店、医療・介護現場など多くの仕事環境で利用されています。

主な素材はポリエステル、綿、ポリエステルと綿の混紡ですが、最近ではポリエステル100%の商品が増えています。

ポリエステルというと蒸れや張り付くといったイメージがありますが、現在は綿タッチ、吸水速乾、表面感の異なる表裏、接触冷感などが特徴の新しい素材が次々と開発されています。

色やデザインも多種多様に展開しているのも魅力です。

例えば、袖のペン差しポケットや腰ポケットが付いたタイプは携帯品の収納にとても便利です。

また、ポロシャツといってもカジュアルな印象だけではなく、きちんとした印象を希望する場合にはボタンダウンタイプや事務服向けに作られたオフィスポロシャツなどもあります。

冬の寒さ対策に優れた防寒着の役割

防寒着は冬の厳しい環境下での作業に必要なもので、防寒性があり、保温性を高めています。

製品によっては、アルミ加工、赤外線素材、吸湿発熱素材などを採用して、温かさを保つためにさまざまな工夫がされています。

これらの加工素材は生地の余分な厚みを抑えて、効率よく暖かさを取り入れられると現場の着用者にも好評です。

さらに最新の防寒着のなかには、ヒーターが組み込まれ、バッテリーで駆動して身体を温められるものまで登場しました。

電熱式の防寒着は温度調節ができ、作業中に暑くなり過ぎることを防ぎます。

厳しい寒さの環境下では、このような機能的な防寒着も含めて検討すると良いでしょう。

作業効率をアップする作業着のポケット

作業着のポケットに関しては、職種や作業内容に応じて有無、形状、数が異なります。

一般的な作業着には、袖口にペン差しポケット、胸ポケット、腰ポケットがありますが、異物の混入や清潔感を保つためにはポケットがないものも存在します。

ポケット付きの作業着は、作業中に必要な携帯品を保管するのにとても便利です。

例えば、建設現場では道具や野帳を収納するために大型のポケットが付いています。

また、ポケットの口がふた付きのように設計された逆玉縁ポケットは、入れたものが落ちにくく設計されています。

道具などの収納に適しており、落下事故を防止することができます。

職種に応じてポケットが設計されているため、さまざまなデザインの中から適した作業着を選ぶことができます。

まとめ

用途に合わせて作業着を選択するためには、作業内容や環境、会社の要件を踏まえ、機能性やデザインなどを総合的に考慮することが求められます。

多数の選択肢からの選定は会社一丸となって進めていく必要があります。

作業着のモデルチェンジを行う際には、社内でアンケートなどを実施し、現在の問題点の把握や改善案を導き出すことが大切です。

適切な作業着の選定により、作業者のモチベーションの向上や印象に関連するメリットが期待できます。

これらのことを参考に、自社の要件に合った作業着を選択しましょう。